コラム

熱をかき集めて再利用できる熱供給ネットワーク [2011/12/21]

 

寒い日々が続きますね。予報では今年のクリスマスは寒波がやってくるそうで、地域によってはホワイトクリスマスを楽しめるようです。
 
この寒い冬には暖房が欠かせませんが、日本では暖房のエネルギー源は何だと思いますか?

 

電力やガスが多そうな気がしますが、実は圧倒的に「灯油」です。
 
2009年度の家庭部門の暖房用のエネルギー源は
 電力   353千kcal/世帯
 都市ガス 423千kcal/世帯
 LPG        90千kcal/世帯
  灯油  1,581千kcal/世帯
 
となっており、実に65%を灯油に頼っています。
 
 
この先石油が少なくなったり、高騰したらどうしていけばよいのでしょう。
 
 
世界のほとんどの国でも同じように灯油の割合が高いのかというとそういうわけでもないようで、
主に先進国では電力やガスの割合が高いようです。
 
その中でも特異な国々があります。
 
スウェーデン、デンマーク、フィンランドという北欧の国々です。
 
これらの国は緯度が高く暖房を大量に消費する国です。
 
 
これらの国々の暖房エネルギー源には「可燃性再生可能エネルギー」という聞きなれないエネルギーがあり、
熱エネルギーの源となっています。
 
 
この「可燃性再生可能エネルギー」とは、いわゆるバイオマスです。
 
 
ゴミを燃やした廃熱を地域熱供給ネットワークで各家庭に送り込むことで、暖房のエネルギーを補っているというわけです。
 
 
廃熱というのは発電所やごみ焼却場、工場など大規模なところだけでなく、
小さなところではガスコンロやお風呂などあらゆるところで発生しています。
 
この大量の空や海に消えていく熱をうまく再利用できるネットワークができれば、非常にエネルギー効率のよい社会になるはずです。
 
遠くの発電所で石油や天然ガスを燃やして電気を作るときにはその多くが熱となって逃げていきます。
 
福島原発事故の際にも熱が収まらずに苦労し続けていますが、
あの熱が暖房で使えたら、どのくらいの需要がまかなえるでしょう。
 
その電気を遠くまで運び、その電気で熱をつくることに無駄を感じないでしょうか。
 
 
熱はどこにでも転がっているようなものですから、この熱をかき集めて再利用できる熱供給ネットワークができれば、
灯油に暖房を頼る、ちょっと先進国でも遅れ気味のこの国が一足先に省エネ先進国に進めるように思います。
 
 
お風呂のお湯の熱が冷めるままに見つめるしかない今の状況にもさよならしたいものです。
 
カテゴリ: 今週のニュース

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